公益財団法人 日工組社会安全研究財団は、昭和62年8月に発足して以来、「我が国の人々が犯罪と無縁でいられる安全で安心な社会を創るための研究及び事業を振興し、公共の安全と秩序の維持に寄与する」ことを目的として、広範な事業を行ってまいりました。
我が国の犯罪情勢を顧みますと、刑法犯認知件数は、平成14年に戦後最多の約285万件を記録した後、平成15年から令和3年まで一貫して減少してきましたが、令和5年は約70万件と、令和4年以降、2年連続して増加しています。
また、若者がバイト感覚で行う殺人や強盗等の凶悪事件をはじめ、幅広い年齢層を対象にした特殊詐欺事件、サイバー犯罪、児童虐待等も多数発生しており、深刻な被害をもたらす事例が後を絶ちません。
犯罪は、社会の変化に伴って、その形態を変えていきます。
政府は、「世界一安全な国、日本」の復活を掲げて、関係機関等における緊密な連携を確保し、有効適切な対策を総合的かつ積極的に推進しています。
当財団も、微力ではありますが、犯罪と関わりのない安全・安心な社会を実現するため、今後も努力を重ねてまいる所存です。
公益財団法人 日工組社会安全研究財団 会長 椎橋 隆幸